フィラー(えー・あー)はなくせる?原因と克服法を徹底解説|沈黙を味方にする話し方改善術

人前で話す時に、「えー」「あー」といったフィラーがどうしても出てしまって気になる。
フィラーをなくすことはできますか??

このようなご質問をいただきました。

結論から言うと、フィラーはなくせます。
特別な才能は必要ありません。

大切なのは、
沈黙に対する捉え方を変えることと、
具体的な対策練習方法を知ることです

今回は、
・フィラーの原因
・その場でできる改善策
・本番前にできる準備
・効果的な練習方法

を、お伝えします。


目次

フィラーの原因は『沈黙が怖い』

フィラー(えー・あーなどのつなぎ言葉)を発する要因の一つは、

「間(沈黙)が怖い」

という気持ちです。

話していて、沈黙が生まれ、『し〜ん』となると、
「何か言わなきゃ」
という焦りが生まれます。

その焦りが、
「えー」「あのー」「そのー」といった音として出てしまうのです。
焦りから、沈黙という「間」を音で埋めたくなるのです。

でも、実は、沈黙は、決して悪いものではありません。

沈黙とは、
聞き手が情報を咀嚼し、飲み込み、理解している時間
です。

つまり、
沈黙は“聞いてくれている証”でもあるのです。


この考え方が、フィラー克服の入り口です。

【その場ですぐできる】フィラー対策2つ

①「呼吸のキャッチボール」を意識する

「えー」と言いそうになったら、まず、やることは一つです。

相手から息を吸う。

目の前の相手から、息を受け取るように吸い、
そして自分の息を相手に届ける、その息に言葉を乗せて相手に戻す。

「呼吸のキャッチボール」をするのです。

呼吸のキャッチボールは、1対1で行います。

ですから、目の前に10人いたら、
1対1を10通り。

100人いたら、
1対1を100通りするイメージです。

呼吸に集中していると、
間を怖がる時間がなくなります。

結果として、
フィラーは自然と減っていきます。


②「沈黙は宝」と言い聞かせる

二つ目は、シンプルですが効果的です。


それは、沈黙は宝だと、自分に言い聞かせること。

大事なことを話す前こそ、あえて「たっぷり間を取る」。

戦略的に静けさを作るのです。
焦る必要はありません、「あえて」静けさを作っているのですから。

最初は勇気が要ります。
緊張もします。

でも・・・

一度 勇気を出して試してみてください。

たっぷりの間のあとに話し始めると、
聞き手は必ず耳をすましてくれます。

注目してくれます。

すると、こちらも話しやすくなります。


本番前にできる準備|「話の地図」を持つ

フィラーを減らすには、準備も重要です。

それが、

話の地図を持つこと。

話の地図とは、自分が話したい内容をタイトル化したものです。

相手の頭の中を先に歩くような気持ちで相手の立場になり、
丁寧に設計して伝えたいことをタイトル化します。
大見出し、小見出しと複数用意しておくと、より安心です。

もし間ができても、

「今日は〇〇についてお話ししています。」

とあらかじめ準備しておいたタイトルを提示すれば、
自然に間が埋まります。

同時に、「何を言いたいのか」が明確になり、
聞き手も、自分自身も安心します。

フィラーは、
「次に何を言うかわからない不安」からも生まれます。

地図があれば、迷いません。


フィラーを減らす効果的な練習方法2つ

① 一文を短くする練習

長くて難しい文章を話そうとすると、
迷いからフィラーが出やすくなります。

そこでおすすめなのが、

一文を短くする練習。

・簡単な言葉で
・こきざみに
・区切って話す

例えば、桃太郎の昔話を短文だけで語る「小刻み桃太郎」もおすすめの練習方法です。

「昔むかしのお話です」
「あるところがありました」
「おじいさんとおばあさんが住んでいました」
「ある日のことです」
「おじいさんは山へ行きました」
「芝刈りに行ったのです」

こんな風に、内容を短い一文で伝える練習をします。


② 自分の話を録音・録画する

二つ目は、

録音・録画して、自分で確認すること。

自分の話し方を客観的に見ると、

・どこでフィラーが出ているか
・なぜ間を怖がっているか

がはっきりわかります。

何度も見直し、少しずつブラッシュアップする。

この積み重ねで、自己改善の強力なサイクルが回りだします。


まとめ|フィラーは、沈黙への認識を変えれば減らせる

沈黙の意味を捉え直す。
呼吸のキャッチボールに集中する。
事前準備で話の地図を作っておく。
一文を短く伝える練習をする。
自分自身を録音・録画して、自己改善のサイクルを回す。

これらはすべて、再現性のあるトレーニングです。
再現性がある=またできそう、と思えることです。
トレーニングを重ねることで 「え〜」「あ〜」と言ったフィラーは克服できます。

最後に・・・

ここまでの話をひっくり返すようで申し訳ないのですが・・・

目の前の相手のために真剣に考え、悩み、
相手のために発しているのであれば、
「え〜〜」も、「あ〜〜」も、「あの〜」「その〜」も
フィラーのすべてが悪いものというわけではありません。

聞き手に
・考え中であること
・言いにくことを少しでも柔らかく伝えようとしていること
と言った非言語情報を伝えてくれる
コミュニケーションの潤滑油になることもあるからです。

言葉にならない「声の音」が響鳴して、場の空気をよくすることだってあります。

沈黙を敵にしない。
静けさを味方につける。

意識を変えるだけで、今この瞬間から、伝え方は変わります。

この記事を書いた人

NHK Eテレ「こども手話ウイークリー」「お昼の手話ニュース」ナレーションを担当。ホリプロ所属。報道現場や番組制作で培った経験を活かし、現在は警察大学校の講師や毎日新聞「記者トレ」の運営・コンテンツ開発など、教育分野でも活動中。

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